DJI Matrice 600 First Impression

別次元の飛び味というか、信頼感というか、兎にも角にもこの重量級の機体でフライトすることが超絶楽しいと感じるほどの素晴らしい完成度に驚いたというのが最初の印象で、そのフィーリングは機体が浮き上がる瞬間にわかります。
スティックの感覚から言えば、ラダー(Yaw)のフィーリング、エルロン(ロール)を入れた旋回の上品さ、ある程度の速度から停止するときのブレーキ、高度維持の信頼感、その他にも様々なシーンで進化を感じますが、全体の味付けがとても高次元で融合し、見事にコントロールされている感があって、正直、手持ちのS1000+などはお蔵入りにしてしまいたい程のレベルと言って良いと思います。

今回のフライトは、IMUとGPSが1セットの仕様で、A3 Proのユニットは追加せず、最もシンプルな形でのフライトテストになりましたが、この仕様でも十分に新次元のコントロールを体現できます。
また、シビアな環境下でのフライトコントローラー冗長化は大歓迎ですし、地上局を含めたRTKユニットでの数センチオーダーでの位置固定も楽しみです。
A3 ProとRTKも追ってテストさせて頂きますのでしばしお待ちくださいませ。

Matrice600

Matrice 600 Impression from Yuhki Endoh (AIR FLEET) on Vimeo.

6セル 4500mAhのバッテリー6個を2個ずつ直列にして、三系統を並列に搭載するという途方もない状況への解決策は、センターボードに集約してしまうというまさかの回答。
今までのオーバル機体であれば、センターボード直下もしくはセンターボード上にマウントしていましたが、その方法だと、設計上の重心位置と機材をフル搭載した際の重心がずれてしまい、結果、振り子のように揺れる無駄な挙動をフライトコントローラーで止めなければいけませんでした。
せっかく高効率のモーターと大きなプロペラで燃費を稼いでいるのに、結局ゲインを上げて制御を頻繁にしなければならず、燃費効率は下がって、且つ、ピーキーな飛び味になってしまいます。

しかしMatrice 600の場合、バッテリーの質量がC.G.(Center of Gravity 重心)近くに集まるので、最小限の力で制御すればよいことになります。
この搭載方法での重心設計の効果は絶大で、姿勢制御の無駄な動きがとても抑制されています。

Vol.2に続く

担当:遠藤